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vol. 11 Sさん

By T.K.


Sさん

歴史学専攻 2年





Sさんは、日本の高校から立命館大学に進学し、立命館大学のプログラムを通して、アルバータ大学に留学しました。学士号に必要な単位の半分を海外の提携大学で取得し、残りの半分を立命館に戻って履修するプログラムです。

奥の深い歴史学

立命館大学ではコミュニケーション学を専攻しているSさんですが、アルバータ大学では歴史に焦点を置いて授業を履修しています。高校生のとき、日本史に詳しいお兄さんに話を聴いているうちに、学校の授業で習う表面的な事実にも掘り下げると奥が深い裏話が溢れ出ることに気が付き、歴史に興味を持ちました。そんな話の一例を挙げてもらいました。

旧日本軍が宣戦布告なしにハワイの真珠湾を奇襲して太平洋戦争が始まったことは有名な話ですが、これは当時の日本政府にとっては本意ではありませんでした。東京の外務省からワシントンDCの在米日本大使館には前もって宣戦布告文書を送っていたのですが、同じ日に行われていた転勤になる大使館員の送別会に気を取られてしまい、日本大使館から米国政府側に文書を引き渡すのが遅れてしまったのです。

教科書では、「ハルノート」「東条英機」「12月8日真珠湾攻撃」などのキーワードに固執してしまい、数か月にも及ぶ緻密な事態の発展を数文で片づけてしまうことで歴史はただのつまらない暗記科目だと思われがちです。しかし、よく考えると、現実では30日の時間をかけて繰り広げられたドラマを5秒足らずで読めてしまう文章に無理矢理まとめようとすると、残りの29日23時間59分55秒は網目をすり抜けてしまっていることは自明のことです。「情報を鵜呑みにするな」とよく聞きますが、それには「これ以上情報がないと思いこむな」も含まれるのではないでしょうか。好奇心に溢れる種として、私たち人間がその省かれてしまった部分に興味を惹かれてしまうのは本能的なだけでなく、それこそが「学ぶ」という営みの本来あるべき姿ではないかと思います。

ボランティアでも学ぶ

学業以外では、ボランティア活動に参加しています。東日本大震災の復興ボランティアを体験したことをきっかけとして自分の時間を他の方のために役立てることの喜びに気が付き、こちらではCampus Unicefという、資金を集めてユニセフに寄付する大学の公式学生団体でボランティアを続けているようです。カナダでは、日本とは比較にならないほどボランティア活動が人々の日常生活に根づいています。社会貢献という本来の目的以外にも、関心分野を見つけたり、新しい人と出会ったり、経験を積んでキャリアアップに活かしたりするために行う人が多くいますが、Sさんもいわゆる「人助け」を通して自分をも助けているようです。


今回のインタビューを通して、2年を超える留学プログラムに参加する勇気はもちろん、日本の大学に在籍しながらこちらに派遣されている学生でありながらも、その期間の長さを利用してよりカナダの大学生としての生活を体験しようとする姿に尊敬を覚えました。私にとって歴史学は興味はあるものの知識は欠ける分野なので、今後も定期的に交流してSさんからたくさん学びたいと感じました。

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